特集

【リレー連載】vol.21 峰 典子さん(フリーライター)前編

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2018.05.25

家の中でも特にキッチンには、暮らす人の趣向、工夫、そして物語がつまっているように思います。使いやすいようにどんな工夫をしているの?
どんなふうに過ごして、どんなごはんを食べているの?
いろいろなキッチンをリレー形式でめぐり、暮らす人の「作って食べる」に隠れた物語をうかがいます。


 前回登場いただいた仁科香奈子さんとともに「rakko」というフードユニットを主宰しているのが、今回のキッチンの主・峰 典子さん。同じ職場で働いていたふたりは食の趣味が近く、それぞれが転職してからも食事に行ったり、互いの家で料理を作ったり、おすすめのスパイスを交換し合ったり。知人からのケータリングの依頼を受けているうちに、「ユニットとして名前をつけよう」と、ラッコと名乗り始め、ゆるゆると活動しているといいます。

 実は、峰さんの本業はフリーライター。料理好きライターであり、そして4歳の男児の母でもある峰さんのキッチンは、どんな場所なのでしょうか。


kitchen21_01

kitchen21_02

kitchen21_03

A 幅2mほどのキッチン。造作の棚が充実しているので、食器棚はおかず、すべてここに収納。

B 引っ越し時にオーダーして付け変えたという木の扉。キッチンは少し奥まっているので押し入れ感があるというか、なぜだかとても心地がいい。

C キッチンからダイニングを見た風景。子どもが遊んでいる様子も感じられて、料理にも集中できる。

 

 住まいは築40年のヴィンテージマンション。「年季が入ったたたずまいが気に入った」と、夫と3年半前に生まれたばかりの息子とともに引っ越しをしてきました。多摩川の河川敷までは、歩いて数分。子育て、生活しやすさ、自然がほどよく残る世田谷らしいいい環境です。

 

 キッチンは、少し変わった場所にありました。逆Lの字でリビングダイニングとつながるようなレイアウトで、ほんの少し天井が低い、セミオープン。バルコニーからの日が注ぐダイニングから見ると奥まっているので日中でも少し暗く、それが逆に居心地のいい巣のように感じます。

 

kitchen21_04

kitchen21_05

kitchen21_06

kitchen21_07

kitchen21_08

D キッチンで一番好きな場所が、この「Tsé &Tsé associées」のインディアンキッチン。インドでよく使われているキッチン棚で、若かりし20代前半に青山の「H.P.DECO」で出合ったもの。どうしてもすぐに使いたくて、重たいのを我慢して手で持ち帰った思い入れのある品

E 引っ越してくるときに作業台がほしいな、とこのキッチンに合わせて購入したアルミの作業台(PIT PAL ALUMINIUM WORK TABLE)。なんと、F1レースのコックピットで使われる台とか。IKEAなどでも作業台は探したけれど、小柄な峰さんに合う高さや、どっしりした雰囲気は今でも買ってよかったと思うお気に入り。

F もともとのキッチンについていた乾燥棚。食器棚としても使用中。乾燥させながら収納できて一石二鳥!食器はここに収まる分しか持たない、と決めているとか。

G レンジフードの上がレシピ本の定位置。「本棚に置いておくと絶対読まないし作らないから」(峰さん)。

H ウォータータンクのすぐ右に注目!キャンプ用の折りたたみイスのこんな使い方、ナイスです。


 フリーランスのライターとして働く峰さん。日中は打ち合わせなどで出かけることが多く、できるだけ外で仕事を終えて帰ってくるようにはしているけれど、どうしても間に合わないときは子どもを寝かしつけたあとの数時間に。

 大きなダイニングテーブルに座って、“たいてい帰宅は遅い”夫が帰ってくるまで、と決めてパソコンに向かいます。意外にも、この一人の時間がいいとか。

 映画や本に通じている峰さんは、「WEB本の雑誌」内の「映画部!」でコラムも執筆。誰にも遠慮をしなくてもいい自宅での夜時間は、コラムを書くべき映画を見るには、うってつけ。

「若いときはピンとこなかった映画を見直すと、今になって良さがわかるんですね。最近、見直したものだと『ドライビングMissデイジー』『猫が行方不明』がよかったなあ」

 映画を見ている間に、大好物のあんこを炊いたり、翌朝食べるスープを作ったりすることもあります。1日をもうすぐ終えようとするダイニングで、聞こえてくるのは懐かしい記憶をつつく音楽やセリフと、コンロからは好物が煮える音……。

 どうやら峰さんにとってはキッチンは仕事の場でもあり、癒しの場でもあるようです。


kitchen21_09

kitchen21_10

kitchen21_11

I ダイニングには、どーんと2mを越える長いテーブルが(写真におさまりきってませんが 汗)。この家に引っ越してくるときに、「大勢で囲めるテーブルが欲しい」と、無印良品でセミオーダーしたもの。「大人は仕事、子どもはお絵描きなどバラバラのことをしながらも、家族が一緒に座れる大きなサイズがよかったんです」。材は、味のある無垢のオーク。クロスはちょうどいいサイズがなく、いやいやながら(!)自作したものとか。

J 図工室のイスのようなベンチは、工事現場の足場板を使って家具を作ってくれる工房にオーダー。

K 天童木工のリングスツール。1955年から続く名プロダクトで、東京オリンピックの時には五輪スツールともよばれたとか。見つけるたび1脚ずつ増やしている最中。

 

後編では、峰さんの本棚と愛用道具を紹介します。

 

後編へ

 

取材・文 柳澤智子
撮影 よねくらりょう

 

 

Writer's Profile
峰 典子 Noriko Mine

1984年、神奈川県茅ヶ崎市出身。ライター・コピーライター。幼少期からの本好きで、小学校では図書室に入り浸る。レコード会社や広告代理店勤務を経て、出産を機にフリーライターの道へ。企業ウェブサイトや雑誌などを中心に活動。フードユニット「rakko」としても、ゆるゆると企画進行中。


おすすめアイテム

もっと見る

すべてのコンテンツ

  • トップ
  • クラリネのお買いもの
  • 新商品
  • 再入荷
  • リンネル別注
  • リンネル掲載
  • ファッション
  • ファッション雑貨
  • アクセサリー
  • キッズ&ベビー
  • テーブルウェア
  • キッチンウェア
  • インナー
  • インテリア雑貨
  • 日用品
  • ファブリック
  • フード
  • ステーショナリー
  • ヴィンテージ
  • おくりもの
  • ブランド・作家
  • クラリネの読みもの
  • コラム
  • 特集
  • お知らせ
  • 月別アーカイブ
  • Facebook
  • Instagram