特集

vol.6.  「アーユルヴェーダの知恵」で梅雨と猛暑を乗り切ろう

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2018.06.13

「年齢を重ねると、女の人はこころもからだも、いろいろありますよねぇ」。
フォトグラファー・大段まちこと、フリー編集者・井尾淳子、「お年ごろ」を迎える2人が「こころとからだ」を元気にする浄化スポットを訪ねます。

かねてから、インドの伝統医学「アーユルヴェーダ」に興味を惹かれていた私たち。そこで今回訪ねたのは、アーユルヴェーダ・アドバイザーの桐島ノリコさん。アーユルヴェーダを「身近な暮らし」に取り入れるヒントについて、お話を伺ってきました。


桐島 アーユルヴェーダというと、額にごま油を垂らす施術の「シロダーラ」のことだと思っている方が多いんですよ。

井尾 私も、ちょっとそう思ってました。

大段 アーユルヴェーダというものをひと言でいうと、何でしょうか?

桐島 サンスクリット語で「生命科学」という意味です。約5千年前に、インドの聖人達が神様からダウンロードした世界最古の医学と言われています。この地球上で健康に生きるための「人間のトリセツ(取扱説明書)」と考えていただければ。

2人 ダウンロード!

大段 すごいですね。その内容とは?

桐島 突き詰めると、「毒素を溜めない暮らし」ということになりますね。「毒素を溜めると病気になる」と、アーユルヴェーダ的には考えられているので。毒素を溜めず、自然のリズムに沿って暮らすことが健やかな人生につながります。


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エリック・カールの名作絵本『はらぺこあおむし』。桐島さんいわく、「子ども向けですが、その内容はアーユルヴェーダの食べものに対する考え方をわかりやすく説明してくれています」(桐島さん)。


絵本『はらぺこあおむし』は、
アーユルヴェーダの哲学だった!

桐島 自分に合っていない食べ物、それを含めた生活習慣、物事に執着してしまう感情なども、毒素になります。

井尾 毒素になるのは、こころも関連しているんですね。

桐島 はい。アーユルヴェーダには、「サントーシャ」というとても大切な考え方があります。サンスクリット語で「満足」という意味。いくら贅沢な食事をしていたとしても、本当に必要な栄養素が不足していれば、こころもからだも満たされないんです。

大段 つい食べ過ぎてしまうのは、必要なものを食べていないからだったんですね。

桐島 絵本『はらぺこあおむし』は、アーユルヴェーダの本質をよく表しているんです。主人公のあおむしはとっても食いしん坊で、毎日フルーツを食べても満足できなくて、いつもお腹がペコペコ、というお話ですが。

井尾 それでも満足できなくて、1週間アイスクリームやキャンディを食べ続けていたら、とうとうお腹を壊しちゃうんですよね。

桐島 はい。でも自分に必要な栄養をもつ葉っぱに出会って、ようやく満足するんです。すると、本来なるべき自分=美しい蝶になれました、という。

大段 そう読むと深いですね。


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『アーユルヴェーダ 日常と季節の過ごし方』(アタヴァレー・バラーシ著/平河出版社)。この本の序文に感動したという桐島さん。「“健康は、1日をどう過ごすかにかかっている”という内容が書かれています」(桐島さん)


つい食べすぎている私たち

井尾 たしかにストレスがあると、ジャンクフードに手が出ちゃいます。

桐島 ナッツや干し芋、乾燥いちじくなどを買って持ち歩くと、ドカ食い防止になりますよ。最近はコンビニでも買えますから。

大段 甘いものでも、干しいもなどはいいんですね。

桐島 甘味というと、砂糖の多いスィーツをイメージしますが、からだが本当に欲しているのは、ごはんやさつまいもなど、からだの組織を作る炭水化物(糖質)の「甘味」。ナッツの脂質も、組織を作るのに必要な栄養素です。

井尾 ごはんなどの糖質は血糖値の上昇が穏やかで、腹持ちするっていいますよね。

大段 ナッツ、買って帰ろうと思います。

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アーユルヴェーダの知恵に基づき、3つのドーシャ別にブレンドされているオーガニックハーブティー。写真左から、ピッタ体質(熱性)の人向け、ヴァータ体質(風性)の人向け、カパ体質(土性)の人向け(各1,944円税込)。購入はこちらから。


風・火・土
3つのエネルギーで自分を知る

桐島 毒素を溜めないためには、まず自分の体質を知ること。自分を知った上で、自分の体質に合ったものを食べることが、健やかに生きる第一歩です。

大段 自分のからだの性質は、どうすれば分かりますか?

桐島 「ヴァータ・ピッタ・カパ」という言葉は聞いたことがあると思いますが、アーユルヴェーダでは、この3つのエネルギー(ドーシャ)でその人の性質を見ます。

井尾 聞いたことがありますー。火とか、風とかを表すんですよね。

桐島 ヴァータは風、ピッタは火、カパは土のエネルギーです。

2人 私たち、何ですか?(前のめり)

桐島 ぱっと見た感じでは、大段さんは「ピッタ・カパ」の性質。井尾さんは「ヴァータ・ピッタ」のようです。ドーシャは一つだけとは限らないんですよ。

大段 見ただけで分かるんですか?

桐島 肌の色や骨格、話し方などからも大体わかります。(自己診断はこちらから)

大段 私は「火のエネルギー」が強いんですね。たしかに、湿気が苦手な上に、暑がりです。

桐島 ピッタの方は、体の内側に熱が籠もりやすいのが特徴。簡単に作れる「コリアンダーシード水」は、これからの季節はとくにおすすめですよ。


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体の粗熱を取る効果があるという、コリアンダーシード水。「夜、コップ1杯の水に対して、コリアンダーシードを小さじ1杯入れておきます。翌朝、濾して飲むだけ」(桐島さん)。スパイスの摂りすぎは逆効果なので、1日コップ1杯分で十分だそう。


桐島 生まれ持ったバランスを保っていれば健康でいられるのですが、そのバランスが乱れた時、私たちは体調を崩してしまうんですよ。

井尾 そういえば、最近気温差が激しいせいか冷えたようで。私、今朝お腹が痛かったんです。

桐島 おそらく、井尾さんの性質のヴァータが乱れたんですね。ヴァータ・ピッタ・カパは、季節とか、人の年齢にも置き換えられています。知っておくと体調管理に役立ちますよ。

2人 へぇ〜!


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ヴァータが乱れる梅雨時におすすめの「ゴールデンミルク」。「アーモンドミルク(牛乳でも可)を温めて、カップ1杯につき、ターメリックをひとつまみ入れます。私は少量のアガペシロップで甘味をつけています」(桐島さん)。自然な甘味のものは、ヴァータを落ち着かせて、忙しい頭を休める効果もあるそう。


季節のエネルギーに合わせると、からだはラクに

大段 梅雨のシーズンはどうですか。

桐島 梅雨時の6月はとくに、ヴァータが乱れやすい時期。ヴァータの風の質は、みんな乱れやすいんですよ。気温差が大きい時期ほど、私たちのからだは影響を受けてしまうので。

井尾 蒸し暑いのは苦手です。

桐島 雨で濡れた時は、放っておくとからだが冷えて、消化力も免疫力も落ちてしまいます。この時期はタオルを持ち歩いて、濡れたらすぐに拭いて乾かすようにしましょう。冷たい飲み物も避けて、温かい消化にいいものを食べるのもポイントです。

大段 そして湿気のシーズンのあとは猛暑が……。

井尾 お年ごろ女子には辛いシーズンが続きますよね(涙)。

桐島 梅雨の後、7・8・9月は、まさに火のピッタのシーズン。ピッタが乱れやすい時期です。

大段 わー。ピッタの私は、どう乗り切ればいいんでしょうか。

井尾 暑いと水分は摂りたいし、でも摂りすぎるとむくんだり冷えたりするし……。

桐島 甘味の少ない市販のアロエジュースがいいですよ。循環を良くして不必要な熱を取りつつも、体の中は冷やさないので。私はインターネットで買っています。

大段 そういえば去年、私は「スイカウォーター」を毎日のように飲んでいました。

桐島 それは正解。スイカはアーユルヴェーダでも大推奨しているくらい、夏にはおすすめです。あとはマンゴーなど、南国のフルーツを常備しておくのも◎。体を冷やす性質をもつフルーツは、夏に限っては食べてもOKですよ。

井尾 からだを冷やすからNGだと思っていましたが、夏はアリだったんだ。 

大段 食べ物を意識するだけで、違うんですね。

桐島 はい。それを習慣にすると、エアコンに頼らなくても自分で体温調節ができるからだになっていきます。


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3つのドーシャ(ピッタ、ヴァータ、カパ)別にブレンドされているスパイス(各1,296円税込)。「料理にふりかけるだけ。バランスが乱れた時に、不足したエネルギーを補うのに便利です」(桐島さん)。購入はこちらから。


お年ごろ世代は「ピッタ」のシーズン

井尾 人の年齢にもドーシャのサイクルがあるということでしたが。

桐島 はい。1〜25歳までが、みずみずしさのあるカパのシーズン。25〜50歳までがピッタの時期。50歳以降はヴァータに移行して、油分や水分が抜け、乾燥しがちになります。

大段 ということは、私たちお年ごろ女子は、「ピッタの時期」なんですね。

桐島 ですね。社会に出て、自己実現を叶えていくシーズンに当たります。25〜30歳くらいまでは少々ムリをしてもリカバーできますが、40〜50歳にかけて更年期が始まるとペースダウンして、今度は燃えかすが溜まってくるように……。

井尾 燃えかす!

桐島 焚き火と同じで、完全燃焼出来なかったものや余熱が溜まってしまうんです。この余熱がホットフラッシュを引き起こす原因です。

大段 余熱世代なんですね、私たち(笑)。

桐島 そして今度はその火が消えていくと乾燥だけが残って、関節にきたり。四十肩や五十肩というのは、まさに乾燥からきています。アーユルヴェーダには、自分の体質(ドーシャ)に合ったオイルもあります。マッサージしながら擦り込んだり、食事で取り入れたり、内外を潤す習慣をつけましょう。

井尾 乾燥は、ヴァータのシーズン到来のサインだったとは。


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アーユルヴェーダの知恵を暮らしに取り入れている桐島さん。14歳と女の子と、11歳の男の子の母でも。そんな大きなお子さんがいるようにはまったく見えません!


大段 自分のからだのエネルギーを知ったり、巡る季節を知ったり。大事ですね。

桐島 次の季節、次に迎える年代に備えて早め早めに準備を始めると、うまく波に乗っていけるようになります。

井尾 完璧には出来ないかもしれないけど……。

桐島 私も、なかなか出来ないという日もありますよ。でも、「出来ることを出来る時に」で、大丈夫。それも含めて、アーユルヴェーダの知恵ですから。

井尾 さすが、神様からダウンロードされた医学。深いなぁ。

大段 もっと学びたくなりました。 


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桐島さんが影響を受けた書籍。アーユルヴェーダを現代版にわかりやすく翻訳した「パーフェクト・ヘルス」について詳しく知りたい方は、桐島さん主宰の「パーフェクト・ヘルス講座」(全5回)の受講がおすすめです。詳しくはプロフィール参照。


▼Profile
大段まちこ
フォトグラファー。かわいいもの、雑貨、ファッションなどをテーマに女性誌やライフスタイル誌で活躍。
井尾淳子
フリー編集者。子育て雑誌の編集経験を経て、現在は書籍、Webコンテンツなどの編集、執筆を中心に活動。

 

Writer's Profile
桐島 ノリコ

米チョプラセンター 認定パーフェクト・ヘルス・ティーチャー、アーユルヴェーダ・ライフスタイル・アドバイザー 。2度目の出産後の体調不良により、ヨガを始め改善。ハタヨガとアーユルヴェーダの指導を受けて講師となり、ヨガの指導を始める。 全米ヨガアライアンスRYT200、RYS500取得。 瞑想をエクゼクティブにリードするため、BODY MIND SPIRT代表・渡邊愛子氏の著書『世界のエリートはなぜ瞑想をするのか』に出会い、 同氏より原初音瞑想の指導を受ける。 2017年に日本人5人目のチョプラセンター認定原初音瞑想ティーチャーとなる。 チョプラセンターが提唱する アーユルヴェーダを学び、実践するための講座「パーフェクト・ヘルス」認定講師資格を取得。2017年よりBODY MIND SPIRITにて講座を開始。
講座やカウンセリングの申し込みはこちらから。
http://www.bodymindspirit.co.jp/ayurveda/PerfectHealth.html


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