特集

フィンランドの国立公園で入るサウナ

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2018.04.10

こんにちは。だいぶ暖かくなってきましたね。春はあけぼの、サウナはととのい。サウナは、いつだって四季に関係なく私たちの心と体をととのえてくれます。

 

コーヒーとサウナどちらも愛してやまないライター、岩田リョウコの「乙女のサウナ道」フィンランドサウナ旅行編は、これまで「最新のサウナ」「最古のサウナ」とご紹介して来ました。今回は「自然のサウナ」です。

 

大自然の中にあるサウナを求めて向かったのは、ヘルシンキが舞台の映画『かもめ食堂』にも登場する森と湖が有名なヌークシオ国立公園。国立公園内の湖のほとりでスモークサウナに入れるということで、はるばる1時間半弱、ヘルシンキから電車とバスを乗り継いで行って来ました。


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スモークサウナとはその名の通り、煙で燻して温めるサウナ。スモークサウナの空気の柔らかさは、もうね格別です。煙突のないサウナ室で薪を炊いて何時間もかけて煙を充満させ、サウナストーンとサウナ室を十分に温めた後、小窓から煙を逃します。そして残った熱だけで入るのがスモークサウナなんです。燻した白樺の香りと優しくて穏やかな温度が最高に心地いい!


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さて、そんなスモークサウナでわたしを出迎えてくれたのは、宿泊施設「Green Window」を管理しているペッカさん。わたしが現れると「お前誰…。あ! 忘れてた!」という顔をして急いでスモークサウナの準備をしていました。もう〜、ペッカおじさん! 日本からあなたのサウナに入りに来たんですからね…。ペッカおじさんに「日本人ってよく来る?」と聞くと「相当なサウナ好きしか来ないね。」との返答。ありがたきお褒めの言葉と受け取りました。


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この湖畔に佇む赤い可愛い小屋がスモークサウナ。何時間も薪を炊いてサウナを温めるので、ドアの隙間はススで真っ黒。わたしの来訪に焦ったペッカおじさんがせっせと薪を割り、わたしはその薪を火に入れたりしてちょっとだけお手伝い。


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さて、ペッカおじさんが自慢のコーヒーをわたしに飲ませたいとのことで、山小屋に移動です。でもわたしは知っているんだよ、ペッカおじさん。スモークサウナの準備がまだ全然できていないことを。そしてコーヒーでわたしの気を散らそうとしていることを。でもね、こんな木々に囲まれた大自然の中では何も急ぐことはないんです。ペッカおじさんのコーヒー、ゴチになります!


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これがペッカ山小屋。感じが良すぎる!

この小屋の中には電気はなく、焚き火の灯りだけ。焚き火で沸かしたお湯でコーヒー入れるとは、なんとも贅沢。ペッカおじさん「自慢」のコーヒーは市販の、しかもすでに挽いてある普通のコーヒーでした。でもフィンランドで飲んだコーヒーで1番美味しかった。やはり、どんな飲み物も食べ物も大切なのは、それをいただく環境と気持ちだと再確認させてくれました。

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コーヒーだけでなく、罪滅ぼしの手作りシナモンロールと直火焼きウィンナーまでいただきました。ありがとう、ペッカおじさん。そうこうしてる間にスモークサウナの準備ができたというので、サウナのある湖畔に移動。なんだかやっつけ気味に煙出してるけど、うーん、まぁいい。入りましょう。


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扉を閉めたサウナ小屋は、隙間から差す弱い光だけ。ほぼ暗闇です。そこでぼんやりと赤く光る燃えた白樺。最高のリラックスタイムです。(まだちょっと煙たいけど…)テレビもなければ、人もいない! 山奥の湖畔でたった1人でサウナに入る幸せ。フィンランドが世界で最も幸福な国に選ばれた理由がわかった気がしました。

 

スモークサウナは熱くないので、長くゆっくり入れます。十分温まったら、恒例の湖ダイブです。…なんですが、また怖気付く。だってこの日もマイナス2度。サウナを出てこの桟橋を湖に歩いている時点で、もう体が冷えてきます。でもここまで来て入らずに帰れるか! と言うことで入りました。お目汚し失礼いたします。(水もわたしも汚いなぁ…。)わたしは水風呂が好きなので、フィンランドの自然の水風呂とはどんなものか体験したく、無理してでもダイブを毎回したのですが、みなさんはする必要全くありません。外で休憩するだけで十分血流は活性化して、サウナの効果を得られます。

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日本全国いろいろな温泉地があるように、フィンランドのサウナもそれぞれにいい持ち味があって、フィンランド人のサウナ愛を感じずにはいられませんでした。綺麗に清掃されたサウナでテレビが見られて、いつも一定温度に保たれている水風呂のある日本のサウナも好きですが、電灯もなく暗くて静かで柔らかい空気に包まれるフィンランドサウナは、一人で入ればヨガや瞑想のような世界、みんなで入れば社交の場と入り方次第で七変化を楽しめます。今度はもう少し暖かい時に行って、海や湖へのダイブを心から楽しみたいです。

 

みなさんもフィンランドへ行ったらダイブはしなくていいので、マイルドで幸せなサウナ体験を是非していただきたいです。

 

Info: Nuuksio Green Window - Kattilantie 426, 02820 Espoo, Finland

 

Writer's Profile
岩田リョウコ

‪ライター、コラムニスト、イラストレーター。コロラド大学大学院で日本語教育学を学び、2009年から外務省専門調査員としてシアトル日本国総領事館勤務。コーヒーのトリビアをイラストで紹介する『I Love Coffee』は月間訪問者数60万人のサイトに成長しアメリカで書籍化される。著書に『シアトル発ちょっとブラックなコーヒーの教科書』など。サウナ好きが高じてサウナ・スパ健康アドバイザー資格を取得。‬


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