小豆島紀行① 瀬戸内ヒュッゲを旅して

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2018.11.21

 

ライターの仁田ときこです。

最近、ヒュッゲという言葉をよく耳にします。心地いい時間や空間を表す北欧の言葉で、ひとことで訳すのは難しいのですが、私はその人を元気にする事柄のように捉えています。

以前、数多くの離島を旅している人に「瀬戸内にはヒュッゲがある」という話を聞いて、727もの島がある瀬戸内をいつか訪ねたいと思っていました。そんな折り、ご縁があって瀬戸内の小豆島に取材に行くことができたので、私的なヒュッゲ探しをご紹介します。

小豆島は香川県の高松港からフェリーで約1時間のところにあり、海と山の両方を楽しめる離島。島にはいくつか港がありますが、今回は香川から一番近い土庄港を目指しました。瀬戸内海は日本海と違って、周囲をグルッと陸で囲まれているため、気候がとにかく穏やか。荒い波もなく、終始やさしい風が吹いています。

 

フェリーの甲板に出ると、小さな船が小豆島にのんびり向かっていく姿も見られました。その様子に、島に着く前から心が和みます。フェリーに乗ったら、ぜひ甲板に出てみてください。

 

島におりて、まず出会ったのが島猫。近づいても人を怖がる様子がなく、のんびりアクビをしています。あまりに動かないので、一瞬置物かと思った私でした。小豆島で出会った猫は、こんなふうにみんなユルユル。これも瀬戸内ヒュッゲ?

 

そして、宿泊先のホテルへ。今回は小豆島国際ホテルに宿泊しました。「瀬戸内海の美しい夕日が一望できるよ」との噂を聞いて楽しみにしていたのですが、客室の窓の外には、本当に美しい瀬戸内海が広がっていました。

 

窓をあけると、沈みゆく夕日や仕事を終えて帰ってくる漁船の姿が見えます。

 

ホテルのロビーでは珈琲を飲みながら海を眺めているおじいちゃんやおばあちゃんの姿に出会い、再びホッコリ。小豆島にあがってからというもの、時間の流れが常に緩やかなことに気づかされます。

 

そして、このホテルを選んだのは、もう1つ理由がありました。ホテルの近くに「エンジェルロード」と呼ばれる砂の道があり、引潮になると海から浮上するそう。

 

多くの人が、のんびりと砂の道があがるのを待っていました。エンジェルロードの手前に小高い岩山があって、そこから眼下を眺めると、海の下にうっすらと隠れている道が見えます。

 

そして、いよいよ引潮を迎え、海から砂の道が浮上。圧巻でした。

 

若いカップルから、お年を召した高齢のご夫婦まで、たくさんの人が砂の道を歩いていきます。

 

ほとんどの人が手をつないで渡っています。その理由に、この道を大切な人と手をつないで渡ると願いが叶うという言い伝えがあるからだそう。

とても美しい光景が延々と続き、私は1時間ほどその様子を眺めていました。おじいちゃんとおばあちゃんが、渡るときにソッと手をつなぐ姿を見て「こんなふうに年を重ねたい!」と思えました。

 

向こうの島には、松の木に絵馬が結ばれ、よく見ると貝殻とハートの絵馬がぎっしり。

どの絵馬にも愛を誓う言葉が記され、どれほど多くの恋人たちがここを訪れたんだろうと胸が熱くなりました。これらの絵馬は隣接する売店と小豆島国際ホテルとで販売されています。

 

夜は小豆島の地酒を楽しみながら、プリプリのアワビに舌鼓。1個が驚くほど大きく、これだけでお腹が膨れます。小豆島を訪れたら、ぜひ海鮮を楽しんでください。

 

早朝に海辺を散歩すると、おじいさんが海で何かを採っている姿が見えます。海には波がなく、ただただ静かで、おじいさんは黙々と作業をしている。こんな穏やかな光景に出会えるのも島を旅する醍醐味です。

 

街を散歩すると「迷路のまち」という看板を発見。その奥を覗くと、どうやら入り組んだ小径が続き、迷路のようになっている様子。道の先に何があるのか全くわからず、探検気分で散策できます。

 

その道すがら、可愛い置物をたくさん発見しました! 空き地に、ときには民家の軒下に、ひょっこり佇んでいる姿に思わず釘付け。

どの子も表情があって、なんだか愛らしい妖怪みたい。色々な場所で30体以上を発見しました。地元の人に聞くと、昔の夜間学校の生徒たちが使われなくなった海のブイに絵を描いたものだそう。昔の生徒の作品を今もさりげなく街に置くって良いですね。

 

海を歩くたび、街を歩くたび、どこか懐かしい光景に出会える島。何か特別なものがなくても、身近なところに幸せがあることに気づかされます。島に流れる穏やかな時間は、たしかに瀬戸内ヒュッゲだと思いました。

 

さてさて、次は小豆島にあるオリーブ農園「井上誠耕園」を訪問。
小豆島紀行②に続きます!

 

国際小豆島ホテル

住所 : 香川県小豆郡土庄町銀波浦
電話番号 : 0879-62-2111
URL : //www.shodoshima-kh.jp/

 

Writer's Profile
仁田ときこ

フリーランスの編集ライター。リンネルをはじめ、さまざまな媒体で心地いい暮らし方やファッションについて執筆。学生時代から冷えとりを続け、温活歴は20年以上。ランジェリー・眼鏡・革靴オタク。男児2人を育てる母。


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