5才よりバレエをはじめる。ヒューストンバレエⅡの研修を経て、チェコ、クロアチアの国立劇場でソリストとして踊る。2016年、拠点を日本に移し、モデルとしての活動をスタート。認定トレーナーであるジャイロトニック®・ジャイロキネシス®の指導、バレエ講師、ヴィーガン・グルテンフリー料理のレシピ開発、ケータリングイベントへの出店なども行っている。
一気に秋がやってきました。
すごしやすくなる一方で、冬に向けて今から本腰入れて温めごとを実践していきたいもの。
今回の企画はモデルのtaraさんに教えてもらう2つの温めトピック。
5歳からバレエをはじめ、15歳で単身渡米、2年前までチェコやクロアチアの第一線でバレエダンサーとして活躍していたモデルのtaraさん。
優雅に見えるバレエですが、実はアスリート並みの運動量。
さらに長い海外生活から、自分の体と向き合うのはtaraさんにとって「当たり前」のことだったのかもしれません。
バレエを辞めた後もバレエダンサー時代に培った、自分の体にとって良いと感じたことをモデルというお仕事とは別に、自身の活動につなげているそうです。
それが、ケータリングやイベントに「キッチン タラフク」として出店するほどの腕前の「料理(食)」と、ライセンスをとり講師もしている「ジャイロキネシス®」。
この2大トピックそれぞれのtaraさん流メソッドを教えてもらいます。
実践することで自分の体と向き合い、冷え改善の第一歩を。
「今、とても元気です」と言うtaraさんですが、つい最近まで低体温で平熱が35度6分。ずっと冷えに悩んでいたそうです。
「バレエでクロアチアにいたときに、気候は寒いのにお風呂がないのが普通だったんです。それに、アスリートによくあるのですが動きすぎで体が冷えるということが起きていたのかなと。ただ、バレエを辞めて帰国してからも、一生懸命ソックスの重ねばきをし、腹巻をまいて、お風呂に入って、と、がんばっていたんですけどなかなか体温が上がらなくて。
いろいろとやった中で、一番自分の中で合っているなと思ったのが糖質制限でした。
バレエ時代からヴィーガンや、マクロビをストイックにやっていたのですが、よくよく考えたら玄米をいっぱい食べて、マクロビスイーツを食べて、断食も酵素やジュースで行っていたので糖分はとっているわけですよね。
自分のとっている糖分に対して意識したことがなかったので、見直せるいいきっかけでした。それでやってみたらすごいデトックスがあり、そこから体温がぱーんと上がったんです」
今では36 度台が普通で低くても36度3分にまで上がったそう。
ただ糖質制限がすべてではないと、taraさんは言います。
「私の場合うまくいきましたが、ストイックな糖質制限をするのが流行っていますけど、自然な形ではないかもしれません。もう1つ私が意識して行っていたことは、体を温めてくれる調味料を意識して摂り入れること。栄養価があって体にいいのはもちろん、『これを使っているから大丈夫!』という安心感を与えてくれるので、食事を楽しむことができます。
私自身も一人の食事は少しセーブしてシンプルなものを食べるなど意識していますが、みんなで外食するよっていうときは何でも出てきたものをおいしく食べようと思っています。
一番大切なのは体と対話できるようになることで『これが食べたいな。でも、本当はそんなにお腹は減っていないかも』といった体の声を聞けるようになると一番いいですね。
心の声じゃなくて、体の声。
心=頭はなんでも食べたくなっちゃうから。
パッと見て『おいしそう』ってなっちゃうけど、そこでふうっと一呼吸。
本当に必要なのかどうかを本能的な部分で感じられるようになることが大切だと思っています」
食に詳しくて料理上手なtaraさんから、栄養素だけでなく味も見た目もばっちりなレシピを4つ教えてもらいました。ホームパーティウケも期待大。
玄米:キヌア=6:4の糖質カットおにぎりは、かんたんながら味つけでランクアップ。
マグマ塩という女性の体にいい鉄分が多く含まれた赤色の塩と、亜麻仁油でコクを出しています。緑豆、ムング豆が混ざっていて、食べごたえたっぷり。
鉄分やマグネシウムが多く含まれたマグマ塩という赤い塩と、抗酸化作用のあるオメガ3が含まれた亜麻仁油のコンビでコクを出したのがポイント。
「キヌアは1合くらいを炊いておき、冷蔵庫で常備菜として保存しておくと便利。私の場合1週間弱持ちます。おにぎりやサラダ、カレーのごはん代わり、スープなど、いろいろと役立ちますよ」
キヌアと、抗酸化作用のあるポリフェノールが含まれた黒米の穀類サラダ。
味つけは強アルカリ食品の梅酢と、白いお砂糖代わりに使った「ラカント」がポイント。お酢の酸味でさらさらといくらでも食べられちゃいます。
材料(4人分)
黒米(炊いたもの) 200g
キヌア 100g
<好みの野菜>
カラーピーマン(赤・黄)各1個
きゅうり 1本
にんじん 1/2本
ブロッコリーの芽 1パック
サラダビーンズ 好みの量
オリーブオイル 大匙2
梅酢 大匙2
赤ワインビネガー 大匙1
ラカント 小匙1
塩・コショウ 適量
肉や乳製品などの動物性食品、精製された白砂糖や加工食品の多くは酸性。酸性食品をとりすぎると病気や不調を引き起こすと言われています。
そのバランスをとってくれるのがアルカリ性の食品で、梅酢は強アルカリ性食品。抗酸化性の高いポリフェノールやビタミンEが多く含まれていて、血中の活性酸素を除去し、体を内外のストレスから保護してくれます。これからの季節はうがい薬としても使えるそうです。
ラカントは2つの天然素材のみでつくられたカロリーゼロで安心の自然派甘味料。分量も砂糖とほぼ一緒で、スーパーで手に入れることができます。
「ラカントの甘味でコクを出しました。またきゅうりやパプリカ、缶詰のビーツなどをプラスして食感にバリエーションをつけると食べごたえがアップしますよ」
お豆腐のキッシュは、タルト台も米粉とおからでできていて動物性食品ゼロ。
友人との持ち寄りホームパーティで歓声があがること間違いなし。
豆腐は食べすぎると体を冷やすと言われていますが、ここにも温め調味料の梅酢が登場。
また、豆腐を感じさせないこっくりとしたキッシュ感があり、ヘルシーなのに満足感が!
ぜひ作ってみてください。
材料(22cmホール型)
“タルト台”
米粉 120g
★おから 100g
★オリーブオイル 30g
★菜種油 90g
★塩 ひとつまみ
“豆腐フィリング”
木綿豆腐 250g
豆乳カッテージチーズ 150g
(カッテージチーズを入れない場合は豆腐400gでもよい)
マグマ塩 小匙1/2
白みそ 小匙1
酒麹 小匙1
梅酢 大匙1
亜麻仁オイル 大匙1(※なくてもよい)
ブラックペッパー 少々
ほうれん草 80g
ひよこ豆 100g
パプリカまたはトマト(飾り用) 1個
(野菜は好みの野菜でOK。カボチャやサツマイモを入れるとボリュームUP!)
「今回は糖質オフを意識しましたが中に入れるお野菜はカボチャやいも類もおいしくてボリュームアップします!」
市販の甘いナツメにカカオニブと、好きなナッツをはさむだけの簡単かつヘルシーなスウィーツ。チョコレートを使っていないけれど大人のチョコレートの味がするそのワケは、おおぶりのナツメに、焙煎する前の生のカカオ、カカオニブを入れることでチョコレート風味が加わっているからなんです。
ナツメは新陳代謝や免疫力アップにつながる亜鉛や、葉酸、鉄分など、漢方薬にもなるほど栄養価が高い食材。カカオニブもポリフェノールたっぷり。今回入れたクコの実も漢方薬に使われる食材です。
甘くておいしいのに、安心して食べられる。なんて魅惑的なんでしょう。
「チョコレートはすごく油が入っているので、これはノンオイルで安心。味つけしていないので、めちゃくちゃ簡単です」
太るかな、体を冷やすかな、などと恐る恐る食事をするのではなく、楽しくおいしく食べられるtaraさんのレシピ。自炊を少しずつでも増やして内側から健康に。次回も引き続きtaraさんが登場! バレリーナ時代に培った温まるストレッチを教えてくれます。
協力_
カシュクールワンピース(Sa-Rah)
撮影 吉岡真理
編集・文 吉田奈央
5才よりバレエをはじめる。ヒューストンバレエⅡの研修を経て、チェコ、クロアチアの国立劇場でソリストとして踊る。2016年、拠点を日本に移し、モデルとしての活動をスタート。認定トレーナーであるジャイロトニック®・ジャイロキネシス®の指導、バレエ講師、ヴィーガン・グルテンフリー料理のレシピ開発、ケータリングイベントへの出店なども行っている。