素敵なあの人の温め生活 vol.8 青木美詠子さん

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2018.12.10

朝晩にぐっと冷え込みを感じるこの頃。
朝の温かな食事に始まり、外出時の服装、就寝時の足もとなど、よりいっそう、温め生活に意識が向いているのではないでしょうか。

冬本番に向けて毎日の参考にしたくなる温め部・諸先輩方の、「素敵なあの人の温め生活」。
今回は、『ずぼらな青木さんの冷えとり毎日』(KADOKAWA)など冷えとりに関する著書を出版されている文筆家、青木美詠子さんに会いに行きました。

青木さんは20代後半にめまいやぎっくり腰、膀胱炎などの不調がたくさん出てきたそうです。それがきっかけでさまざまな健康法を試す中、出会ったのが冷えとり健康法の第一人者、進藤義晴さんの本。
そこから冷えとりを始めて24年ほど。

「今、我が家には薬は置いていません。風邪を引きそうかな、と感じると半身浴をして持ち直したりできるようになったので。冷えとりで体は変わったと思います」と青木さん。
そんな温め部の大先輩・青木さんに、冷えとりだけでなく、それにまつわるさらに一歩先のアイデアをいろいろと教えてもらいました。

 

取材にうかがった青木さんのご自宅は、ナチュラルな木の印象がリラックス感を与えてくれる一軒家。

2015年に建てられたおうちは、夫のくにぞうさんが集成材や、さまざまな建材や家具に使われる接着剤などの化学物質によって頭痛が起きたりする過敏体質ということもあって、珪藻土の壁や無垢材の床など、できるだけ自然素材にこだわって建てたそうです。
棚板もJパネルという接着剤の少ない板を使用。

「私自身も、化学調味料が含まれた粉末出汁を使ったお料理を食べると、最近では舌がピリピリすることがあるんです」
と、繊細な違いを感じとれるようになったご夫婦。

食事もできるだけ、アミノ酸などの添加物の少ないものを食べるようにしているそうです。
そこで多く登場するのが自家製のもの。


★冷えとりのその先★
ズボラに自家製で毎日続ける

昆布しいたけ出汁を常備する

「一回一回、出汁をとると面倒なので、食べる前の晩に鍋に水をはって(写真の量)、昆布3、4枚、干ししいたけ2つ程度を入れるだけ。使って出汁が減ってきたら水を継ぎ足します。夏でも朝と晩わかせば、冷房が効いているところでは悪くならないと思います。
冬はほぼ毎晩鍋料理に使いますが、だいたい3、4日はこれでもちますよ」

味噌汁を作るときは、この出汁を別の鍋にとって、かつお節を投入。
「かつお節を同じ鍋に入れてしまうと、保存の際に傷みやすくなります」

出汁は特に保存容器に移し替えたりもせず、お鍋はコンロに置きっぱなし、
放っておくだけ、足りなくなったら継ぎ足すだけ。
こんな方法なら、忙しくてもできそう!
それでいて、体に優しく、滋味深いおいしさ!

 

そして青木さんは、味噌も自家製。
「去年仕込んだ味噌は、あっという間に足りなくなってしまったので、今年は倍仕込みました。麦みそにも挑戦しています」
青木さんは、高さ20センチくらいの保存容器3つを洗面所の涼しい場所に置いて保管されていました。

乾物、干物類、発酵食品は体を温めてくれる食材。栄養価も高く日持ちもするので、昔ながらの日本食は理にかなっていると感じます。
「冷えとりでは体を温める食品を全体の95%、冷やす食品を5%のバランスで摂るのが理想とされています」


★冷えとりのその先★
冷えとりの洗濯のコツ

シルク&ウール用の洗剤を使う

「洗濯には『海へ…』という洗剤を使っています。
水30リットルに対して5プッシュ。靴下はネットに入れています」
がんこ本舗の「海へ…」は、ペットボトルサイズとコンパクトながら約100回分、3か月使える中性洗剤。ウールやシルク、カシミアなどドライマーク品も洗え、かつ生分解する(自然に還る)地球に優しい洗剤です。
毎日はく冷えとり靴下。でもシルクで繊細だから、普段のケアから気をつけて、できるだけ長持ちさせたいものです。

 

汗をかいたTシャツは煮洗いする

「冷えとりをするようになって、特に夏は、年々すごい量の汗をかくようになりました。
冷えとりの考えでは、心臓の毒は、夏の汗となって出るらしいので、私の毒出しでもあると感じています。
元々ふきんやタオルは時々煮洗いしていたのですが、夏は1日に何度も着替えるTシャツやインナーのトップスも、年に2回くらい、まとめて煮洗いするようになりました。汗の匂いもとれて、さっぱりします。

煮洗いのやり方は、いろいろあるので検索していただければと思いますが、私は重曹だけでやっています。鍋はアルミだと黒ずんでしまうので、ステンレスやホーローで。ホーローの大きな鍋(19リットル)に半分くらいの水でやっていますが、上部まで熱くならないせいか、吹きこぼれにくいです。

煮洗いが終わったら、しばらく置き、火傷しないように気をつけながら、そのまま鍋を洗濯機のところまで運び、お湯ごと洗濯機に入れて一緒に洗濯してます。ラクチンです。

ただし煮洗いは、綿などの天然繊維だけ。シルクは一般的にNGとされてますが、自己責任でやっています。化学繊維も縮むのでNG。色柄モノも色が出てしまうことがあるので、ご注意ください」


★冷えとりのその先★
冷えとりアイテム、ちくちくお裁縫

冷えとりソックスの穴は繕う

穴があきがちな冷えとり靴下。
穴があくのはデトックスができている証拠といいます。
青木さんは穴があいたら捨てるのではなく、上からあて布をして、できるだけ長くはけるようにするのだそうです。
「最近やり始めた方法ですが、内側からあて布をすると肌にあたってしまうので、上からあてています。破れたレギンスや靴下のハギレを使って、まず周りを四角く、次に穴の周りをまつり縫いしています」

 

インナーパンツを手作りする

冬の服装は、冷えの改善のために足もとと下半身を温めて、少しでも血の巡りをよくすることが大切です。
青木さんは、下にいろいろ重ねられるワイドパンツもよくはいています。
一番最初にシルクのレギンス、そして写真のゆったりコットンパンツを重ねるのだそうです。
コットンパンツは手作り。
パジャマのズボンをざっくりと測ったのを型紙にし、ミシン(手縫いでも)で直線縫いしただけのずぼらソーイング。
「長年はいていた2枚目のズボンが、製造中止になったのがきっかけでした。なかなか理想的なものが見つからなかったので、じゃあ、自分で手作りしようと。本を見て裁縫するのは苦手なので、自分の持っている破れたズボンを分解して自分流に簡単な方法を考えて作ってみました」
インナーなら、多少の失敗や雑さは気にしない! それより自分の「ちょうどいい気持ちよさ」を追求することに焦点を絞ると、なんだか楽しくなってきます。

 

そんなボトムの重ね着に、足もとは冷えとりソックス4枚重ねが基本の青木さん。
お出かけの足もとコーディネートを見せてもらいました。

「1.絹→2.ウール→3.絹→4.ウールの4枚ばきです。
1~3枚目までは、うさぎの会のもの。4枚目は、今日は冷えとり靴下ブランド、cotteの靴下をはいています。
冷えとりを実践している友人がやっているブランドです」

はきぶくれしてしまう冷えとりソックスに合わせる靴は、東京は足立区にある靴の工房、nakamuraのTストラップシューズがおすすめなのだそう。
「靴下の枚数を変えても、ベルトの穴で調整できるところが便利。
とても歩きやすいです。
6年前に購入してだいぶ味が出てきました」

 

冷えとり歴24年ほどの青木さんだけあって、出てくる出てくるいろんなアイデア。
自分の生活にどうしたら取り入れやすいか、続けられるかを考えて、多少のずぼらもOKにしているところに、さすが冷えとりの先輩!と感動。
やっていて心地よかったり、結果を得られているからこそ、こういった工夫になっているのではないでしょうか。
最後に青木さんから。
「冷えとりについて、今はインターネットなどに多くの情報が載っていて、さまざまな説があるのですが、私は一番最初に出会った進藤義晴さんの本にもとづいて行っています。冷えとりをこれからやりたいという方や今現在やっている方も、一度読んでいただくことをおすすめします。たとえば娘さんの進藤幸恵さんが書かれた『きょうからはじめる 冷えとりレッスン 入門ノ書』(エンターブレイン)など」


クラリネより
青木美詠子さんセレクトアイテム
くらしきぬのしっかりウールカバーソックス

くらしきぬ/しっかりウール カバーソックス

「冬はウールのほうが温かいですよね。ウール100%で、色もかわいいですね」(青木さん)

 

撮影_西 希
取材・文_吉田奈央

 

Writer's Profile
青木美詠子

文筆家、コピーライター。1963年山口県生まれ。早稲田大学卒業。サン・アドでコピーライターとして勤めた後、フリーランスに。夫と二人暮らし。自身の冷えとりをはじめ家事や料理、日々のできごとなどを、インスタやHPで更新中。http://www.aokimi.com


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