ディカフェ(カフェインレス)って本当のところ、どんなコーヒー?

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2019.01.24

こんにちは。岩田リョウコです。2019年もみなさんの日々がおいしいコーヒーとともにありますように。

さて、前回の『知っているようで知らないコーヒーの基本の「き」』で妊婦さんや授乳中のママでも1日に200mgまでのカフェインなら摂取しても問題ないとお話しましたが、

最近はディカフェコーヒー(カフェインレス)のバラエティも豊富になってきていますし、味も普通のコーヒーとの違いがわからないレベルです。でもディカフェコーヒーってどうやってできているのか疑問に思ったことありませんか?

ディカフェコーヒーの作り方は、まさに「化学」の世界!大きく分けると4パターンの作り方があります。


1906年に開発された抽出方法で、現在ではほとんど使われていません。なぜなら有機溶媒のベンゼンなど強い薬品をコーヒー豆に直接浸けてカフェインを取り除くからです。もはや、カフェインの何十倍も怖い⋯⋯。

 


有機溶媒のあとだけに「水」と聞くだけですでにホッとしますが、実はこちらも有機溶媒を使う方法です。ただ豆に直接浸けないのがポイント。長時間豆を熱湯に浸し、カフェインや油分を含む豆の成分を抽出します。そこから豆を取り除き、成分が入った水に薬品を入れてカフェインだけを取り除きます。そのあと最初に抽出した油分などの豆の成分だけが残った水に豆を戻すという方法です。



名前に「ウォーター」が入っていますね。安心してください、こちらは100%ケミカルフリーです。熱湯に豆を浸して膨張させたら、カフェインだけがひっかかるフィルターで豆の成分だけを濾します。その豆は捨てられます。そしてカフェインが取り除かれ豆の成分だけが入った水に新しい豆を入れると、水の中はすでに豆の成分が飽和状態なので、成分を放出することができず、カフェインのみを放出し始めます。それをまたカフェインのフィルターで濾して⋯⋯をカフェインが99%なくなるまで繰り返します。この方法は薬品を使わないだけあって、ものすごく手間暇がかかります。ありがたいですね。

 


名前からして化学感満載ですが、本当に化学です。気体と液体の区別がつかない状態を超臨界状態と言うそうなのですが、超臨界流体になった二酸化炭素の中に豆を入れます。豆はあらかじめ蒸して気孔を開いておきます。超臨界流体の二酸化炭は大変反応しやすくカフェインを取り込んでくれるので、それを濾したらできあがり。もちろん相当な機材が必要ですが、化学の力でだいぶシンプルな工程になりましたね。


というわけで、現在日本で飲まれているディカフェはウォータープロセスか超臨界二酸化炭素抽出のどちらかなので安全ですし、豆本来の味をできるだけ損なわないように作られているため、普通のコーヒーとなんら変わらないテイストなんですね。ちなみに最近は品種改良でカフェイン含有量の少ないコーヒーの木というのも開発されているそうです。

ディカフェコーヒーがこんなに大変なプロセスを経てできているということもわかりましたし、実際にわたしがオススメするディカフェコーヒーのコーヒー豆とドリップバッグをご紹介したいと思います。

 

まずはお家で挽いて淹れるコーヒー豆から。

【豆虎】
カフェインレス ダテーラ農園100g/850円

注文焙煎のコーヒー専門店。取り扱っている豆の種類がとても豊富で、毎回違う豆を試せるのが楽しみです。ここの豆は1種類は必ず家に置いています。豆虎のディカフェはブラジル産。ウォータープロセスでカフェイン除去されています。お味は酸味が少なくコクと苦味があるのにまろやか。ミルクを入れたら深く優しい味に変わります。寒い日にぴったりです。

 

【OBSCURA COFFEE】
デカフェ メキシコ チアパス州小規模生産者グループ 200g/1700円

オブスキュラのコーヒー豆もわたしのお気に入りのひとつです。お店の上品さ、バリスタさんたちの柔らかい雰囲気とコーヒーに対するプロフェッショナルさが絶妙なバランスで居心地のよいコーヒーショップです。こちらのディカフェはメキシコ産。ウォータープロセスで作られています。口に広がるアーモンドとチョコレートの風味がふんわりとした余韻を残してくれます。


次はお手軽で美味しく淹れられるドリップバッグです。

【カルディコーヒーファーム】
カフェカルディドリップ 有機デカフェ エチオピアモカ 1パック/120円

カルディはコーヒー豆の卸売のお店としてスタートしただけあって、もちろんコーヒーの種類はコーヒー豆もドリップバッグも豊富。カルディのドリップバッグは好きで一通りすべて飲んでいますが、ディカフェも大満足の味。コクの中にフルーティなスッキリさもありクセがなく飲みやすいです。農薬や化学肥料に頼っていない有機(オーガニック)と言うところもポイント高いです。


【猿田彦珈琲】
ディカフェ/ホンジュラス カングアル 5パック/740円

恵比寿のとっても小さなスペースで「たった一杯で、幸せになるコーヒー屋」をモットーにオープンしたスペシャルティコーヒー専門店の猿田彦珈琲。今ではそのおいしい一杯でたくさんの人を幸せにしてお店の数も増えています。猿田彦のディカフェも幸せになれる一杯です。チョコレートっぽい深みのある味ですが、後味もなくバランスのいいコーヒーです。


妊婦さんも授乳中のママさんも、カフェインが身体に合わない方も安心して飲めるディカフェコーヒー。また寝る直前までコーヒーを飲んでいたいとコーヒーラバーにもぴったりです。コーヒーが好きなのにカフェインを気にしてしまってコーヒーを控えていると、逆にストレスになってしまっては心にも身体にもよくないですからね。好きなものを好きなように楽しむことが一番です。

 

Writer's Profile
岩田リョウコ

‪ライター、コラムニスト、イラストレーター。コロラド大学大学院で日本語教育学を学び、2009年から外務省専門調査員としてシアトル日本国総領事館勤務。コーヒーのトリビアをイラストで紹介する『I Love Coffee』は月間訪問者数60万人のサイトに成長しアメリカで書籍化される。著書に『シアトル発ちょっとブラックなコーヒーの教科書』など。サウナ好きが高じてサウナ・スパ健康アドバイザー資格を取得。‬


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