vol.1 チーズの種類言えないと恥ずかしい!? 学芸大学のチーズ専門店に教わるチーズの話とおいしい食べ方

2018.11.23

「おいしい」と思うとき、そこにはきっと理由がある、はず。
食べる人のことを思った体にうれしい料理、作り手の信念を感じる料理や素材、心も温まるストーリーのある料理……。
そんな「おいしい」の正体を探して、食に思いを込めているお店や料理家さん、食のスペシャリストを訪ねて回ります。

今回のテーマは、ナチュラルチーズ。

「チーズは好きだけど、実はそんなに詳しくなくて。もっといろんな種類をためしてみたいし、簡単でおいしい食べ方も知りたい」という人はきっと多いはず。
そこで、料理人やソムリエも虜にする、チーズ専門店「ユーロアール」オーナーの鈴木荒太(すずきあらた)さんから、チーズの基礎知識やおいしい食べ方、さらに追熟などチーズにまつわるディープな話まで教えていただきました。


チーズの作られ方や種類など、知れば知るほどチーズって面白い!

学芸大学駅から6分ほど歩くと見えてくる黄色い看板が目印のお店。フランスのブルゴーニュ地方に住むチーズ生産者のもとで、3年間にわたり熟成管理の経験を積んだ鈴木さんが帰国後に開いたお店です。


ショーケースには管理の行き届いた120アイテムほどのチーズがずらり。8割近くがフランス産のものです。


お店の一番人気「トリュフベール」は、ノルマンディー産完熟カマンベールと最高級トリュフを使用。香り高いトリュフと濃厚なカマンベールの取り合わせは、感動のおいしさ!


追加熟成やメンテナンスについて豊富な知識と経験を持つ鈴木さんの手にかかったチーズは、どれも上質な味わい。遠方からわざわざ足を運ぶ人も多いとか。


店内にはチーズの道具やワインと楽しみたいおつまみなども揃っています。

 

まずはチーズについての素朴な疑問、チーズってどのように作られるのか伺ってみました。

「ミルクに乳酸菌を加えて少しゲル状にしたのがヨーグルト。ヨーグルトからホエイ(乳清)を少しでも取り除いたものがフレッシュチーズとなり、すなわちチーズにカテゴライズされます。フレッシュチーズとは、みんながよく知っているモッツァレラやクリームチーズなんかがそう。どんなチーズも最初はフレッシュチーズで、その先の製造工程の違いで、白カビタイプ、ウォッシュタイプ、シェーブルタイプ、青カビタイプ、セミハードタイプ、ハードタイプといったチーズに分類されるんです」

チーズのもっと深い話を聞くには、まずはこのチーズの分類を知っておかないとということで、鈴木さんにチーズの種類と製造方法をレクチャーしていただくことに。あわせて、おいしい食べ方も教えていただきました!

 


フレッシュタイプ

ミルクに乳酸菌を加えて少しゲル状にしたのがヨーグルト。ヨーグルトからエグタージュ(水分除去)したもので、非熟成タイプのチーズです。
代表的なものは、モッツァレラ、クリームチーズ、フロマージュ・ブラン、マスカルポーネなど。

モッツァレラはミルクの香り豊かな湯葉のようなチーズ。


■モッツァレラのおいしい食べ方

【ベーグルサンド】

ベーグルを半分にカットし、オーブン(またはトースター)で温めてからオリーブオイルを塗る。ルッコラ、生ハム、モッツァレラの順に並べて、オリーブオイル、コショウをかけてベーグルサンドに。

モッツァレラはルッコラと生ハムとの相性がすごくいいです。また、トマトとバジルを添えたカプレーゼサラダのほか、パルマの生ハムで巻いてオリーブオイルをかけて食べても最高です。意外なところでは、海苔で巻いてワサビ醤油も絶品。

 


白カビタイプ

白カビを使って熟成させるチーズで、代表的なものにカマンベール、ブリ・ド・モー、クロミエなどがあります。
一般的な作り方ですが、まずはフレッシュチーズを型詰めします。型から出したものに、食塩と白カビを混ぜた溶液を霧吹きで吹きかけておくと、一晩か二晩で表面のチーズを餌に白カビが繁殖し熟成します。

ブリ・ド・モーは、まろやかな風味、品のある香り、美しい姿、と三拍子揃った、フランス人が愛してやまないチーズのひとつ。赤ワインとの相性抜群です。


■ブリ・ド・モーのおいしい食べ方

【バゲットサンド】

バゲットに切れ目をいれて開きバターを塗り、レタス、ロースハム、厚めに切ったブリ・ド・モーをはさむ。
フランスのパン屋さんの総菜コーナーでよく見かけるサンドイッチで、とても手軽なのに絶品です。
ドライイチジクとの相性もよく、カットしたブリ・ド・モーとドライイチジクをピックでとめれば、立派なオードブルに。

 


ウォッシュタイプ

チーズの表面を塩水やお酒で洗いながら熟成させるチーズで、代表的なものにエポワス、マンステール、ラングルなどがあります。

まずはフレッシュチーズを型詰めします。型から出し、塩水または塩水にブランデーやワイン、ビールなど地方特産のお酒を加えた溶液を作り、その溶液で洗って熟成させます。匂いが強いものが多いので、チーズに食べ慣れてから挑戦するといいかもしれません。挑戦するならウォッシュタイプの「基本中の基本」と言われるエポワスから始めるのがおすすめ。

エポワスの表皮はひときわ強い個性的な香りですが、中身はトロリとした半熟卵の黄身のような風味。ブルゴーニュの地酒マールで洗ってあります。


■エポワスのおいしい食べ方

【エポワスのタルト】

エポワスと全卵・バターをボールに入れて混ぜ合わせ、小麦粉をふるい入れる。よく混ぜたら、タルト型に流し込んで焼く。

今回はここまでです。続く第2回で、シェーブル、青カビ、セミハード、ハードタイプをご紹介します。さらに、第3回では、ユニークな人柄にファンも多い鈴木さんのフランス研修時代のお話をたっぷりとお届けしますので、ぜひお楽しみに!

 

vol.2 チーズの種類言えないと恥ずかしい!? 学芸大学のチーズ専門店に教わるチーズの話とおいしい食べ方はこちら

vol.3 チーズの種類言えないと恥ずかしい!? 学芸大学のチーズ専門店に教わるチーズの話とおいしい食べ方はこちら

 

ユーロアール
住所:東京都目黒区中央町2-35-17
最寄り駅:学芸大学駅より徒歩6分
電話番号:03-5768-2610
営業時間:11:15~19:00
休日:月曜 ※祝祭日の場合は営業。繁忙期は変更あり
URL:https://www.euro-art2001.com/

 

撮影 古家佑実
取材・文 諸根文奈

 


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