おいしくて、“体に嬉しい”がたくさん。大人の女性にこそ中国茶(横浜中華街 悟空茶荘)

2019.02.15

「おいしい」と思うとき、そこにはきっと理由がある、はず。
食べる人のことを思った体にうれしい料理、作り手の信念を感じる料理や素材、心も温まるストーリーのある料理……。
そんな「おいしい」の正体を探して、食に思いを込めているお店や料理家さん、食のスペシャリストを訪ねて回ります。

中国茶ってふだんあまり飲まないという人も多いと思いますが、実は私もそのひとり。でも、体に嬉しい効果があると知り、興味が俄然わきました。
「毎日の生活に取り入れるならおいしいものがいい!」ということで、横浜・中華街にある中国茶専門店「悟空茶荘(ごくうちゃそう)」をうかがいました。

「どう選んだらいい?」「体にどんないいことがある?」「おいしい淹れ方は?」など、おいしい中国茶の話をお届けします。


 

 

 

 

中国茶の基本のキ、種類から覚えましょ♪

横浜・中華街の活気ある街並みにある「悟空茶荘」は、メディアでも取り上げられることの多い人気店。1階では約100種類もの茶葉と茶器を販売、2階のカフェは中国茶とデザートが楽しめる素敵な空間になっています。


上海のレトロなカフェをイメージした店内。中国茶の世界観にどっぷりと浸れます。


1階では茶葉のほかに思わず手に取りたくなる素敵な茶器も。


2階の茶館では講習会も開催。1名~4名で申し込みできます。


人気の「悟空セット」は、マーライコー(中国カステラ)と饅頭、ドライフルーツのセット。お饅頭はなつめ餡まん、きのこまん、阿媽肉まんから選べます。

 

今回、中国茶について指南してくれたのは、店長の辻本真琴(つじもとまこと)さん。中国茶の基本や淹れ方を分かりやすく教えていただきました。

―中国茶のこと、恥ずかしながらあまりよく知らなくて。どんな種類があるのでしょうか?
「中国茶には、茶葉の発酵度や製法の違いで、緑茶(りょくちゃ)、白茶(はくちゃ)、黄茶(おうちゃ)、青茶(せいちゃ)、紅茶(こうちゃ)、黒茶(こくちゃ)にわかれています。これが六大茶。最近では、花茶が定番化して七大茶とされるようになってきました」



―多すぎて覚えるのが難しそうです……。
「いえいえ、そんなに難しくありません。日本の緑茶は蒸して作るのですが、中国の緑茶は釜炒りという違いがあります。味の特徴は、日本の緑茶に比べて渋味や苦味が少なく、何煎も続けて飲みやすい。白茶は茶葉を日光にあてて軽く発酵させたもの。青茶はいわゆるウーロン茶のことです」

―中国にも紅茶があるんですね。
「そうなんです、世界中で飲まれている紅茶のルーツは、実は中国紅茶。まろやかな味わいが特徴です。黄茶は緑茶を柔らかくしたような上品な味わい。黒茶で一番みなさんになじみがあるのはプーアール茶だと思います。花茶は茶葉に花の香りをうつしたものと、花をブレンドしたもの、花そのものがあります。ジャスミン茶は、緑茶にジャスミンの花の香りをうつしたものなんですよ」

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コラーゲンを摂取! 美肌を目指す人に「八宝茶」


―おいしくて美容にもよさそうなお茶を教えていただけますか?
「こちら八宝茶という花茶はいかがですか」


―わー、きれい! 中には何が入っているのでしょうか?
「白キクラゲ、菊、竜眼というライチに似た果物、サンザシ、クコ、ナツメが入っています。ベースのお茶は六保茶という黒茶。それと甘みづけに氷砂糖が入っています」

―どれも体にいいものばかりですね。
「白キクラゲは黒キクラゲよりコラーゲンが断然多いです。お茶を飲んだあとに召し上がる方もいますよ。あと、黒茶とナツメは体を温めてくれますし、クコは鉄分が豊富です」
「淹れ方はすごく簡単。まず茶碗にお湯を注いで温めておいてから、急須に茶葉を入れお湯を注ぎます。1分蒸らしたら飲めますよ」

―本当に簡単ですね。中国茶というと茶器がたくさん必要なイメージでしたが。
「それは茶葉によります。ただ、気をつけてほしいのは急須の中のお茶をつぎ切らず少し残しておくこと。“つぎ残し”といって中国茶ではこのスタイルが多いんです。2煎目からはお湯をつぎ足して1分蒸らすの繰り返し。4~5煎ぐらい飲めますよ」



―ほんのり甘くてフルーティーですね!少し甘めのドリンクがほしいときにちょうどよさそうです。
「そう、女性にとても人気があります。ベースの黒茶はカフェインが少なく、夜飲んでも大丈夫ですよ」

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頭すっきり&ビタミンたっぷりの「安吉白茶」


―中国の緑茶というのも気になります。
「先ほども言ったように、日本の緑茶と製法が違い、中国緑茶は渋みが少なくて涼やかな味わいです。この安吉白茶はほっこりとしたお豆みたいな甘さですよ」
「緑茶は不発酵なのでカフェインは多め。でもその分、ビタミンCが豊富です。低温で淹れるのは日本の緑茶と同じですが、蒸らすときに蓋をすると渋みが強くなるので、蓋ははずして淹れます」



―ガラスの急須に口があいていますね!
「こちらは元々はうちのオリジナルで、蓋をはずす必要がないんです。熱を逃がす効果があるガラスの急須が最適で、お湯は少し冷ました低温のものを使います。蒸らし時間は茶葉の開き具合を見て加減してくださいね。これもつぎ残します」



―(1煎目を飲んで)さっぱりしていてやさしい甘さですね。(2煎目を飲んで)甘みに少し渋みが加わっておいしい!私は2煎目が好みです。
「中国茶は1煎、2煎と、淹れるごとに味が変化していくのがおもしろいところでもあります。変化をゆったりと楽しんでほしいですね」

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リラックスしたいときの至福の一杯「東方美人」


―東方美人はウーロン茶なんですね。
「青茶=ウーロン茶で、発酵度や産地によって味が全然違います。東方美人は紅茶のダージリンのような味わいですよ」
「中国茶で体を温めるのは、青茶、紅茶、黒茶。東方美人は香りが高いので、リラックス効果も期待できます。今回は、急須がわりに使える蓋碗(がいわん)という蓋つきの茶器を使って淹れる方法をお教えしますね」


「高温で淹れたい茶葉なので、茶器を温めるのが大切。まず蓋碗をお湯で温めてから、そのお湯をお茶碗に移します。このとき、蓋をずらして少し隙間を作り、そこからお湯を注ぎ入れます。つぎに蓋椀に茶葉を入れ洗茶(せんちゃ)します。洗茶とは茶葉を開かせる作業のことで、茶葉が浸るぐらいのお湯を入れ、すぐにお湯を捨てます」


「蓋碗に飲む分のお湯を注いで蓋をし、40秒ほど蒸らしたらお茶碗に注ぎます。東方美人はつぎ切ります」



―かっこいい! でも蓋の隙間からお茶を注ぐのはドキドキしますね。
「ためらわず一気に入れてくださいね。お湯の量が多いと熱くて持ちづらいので、慣れるまではお湯を少なめにするといいと思います。蓋碗は茶葉の出し入れがラクなうえに、磁器は匂いがつかないから、この茶器ひとつでいろいろな種類のお茶が淹れられて便利です」

―ほんと手軽ですね。(飲んでみて)あ、これはまさに紅茶! それも上品な味わいの紅茶です。ケーキと一緒にいただきたくなりました。

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やせるお茶!? 体にいいことたくさんの「プーアール茶」


―プーアールは“やせるお茶”とよく聞きますが、本当にやせるのでしょうか?
「飲んで直接やせるわけではなく、食べたものの油を流してくれる効果があると言われています。油っこい食事をとるときに食中や食後に飲むのがおすすめですよ。あと、プーアールは体を温めてくれるので、代謝があがりやせやすくなるとも言われているんです」



―実はプーアール茶はクセがあってちょっと苦手で……。
「うちで扱っている“陳年プーアール10年”は、クセがなくて飲みやすいと評判です。では淹れてみますね。これも高温で淹れる茶葉なので、茶器を温めておきます。茶葉は洗茶をし、蒸らし時間は20~30秒ほど。つぎ切ります」

―たしかにクセがなくておいしい!これまで飲んだことのあるものと全然違います。
「それはよかったです!プーアールは豚肉料理はもちろん、和菓子にも合いますよ。黒茶はカフェインが少なく夜でも飲めますが、胃に負担がかかるので空腹時は避けたほうがいいです」

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これぞ中国茶! 芳醇な甘い香りの「鉄観音」


―中国茶というと茶器がたくさん並び、急須の上からお湯をかけるイメージですが。
「それはおもにウーロン茶を淹れるときのスタイルです。ウーロン茶で人気の高い”鉄観音”を淹れてみましょうか。鉄観音はハチミツのような、黒糖のような甘い香りが特徴です。うちで扱う老茶焙煎鉄観音は、3年寝かせて焙煎をしたもので、とてもしっかりした味ですよ」
「高温で淹れるため、急須の上からお湯をかけて蒸らします。背の高いほうの茶器が、残り香を楽しむための聞香杯(もんこうはい)。低いほうが味を楽しむ茶杯です」


―甘くてほどよい渋みもあって、奥行きのある味。クセになりそうです。それに残り香を楽しむとはシャレていますね。
今回はいろいろと教えていただきありがとうございました!

「今回教えた淹れ方は、あくまで茶葉にあったおいしい淹れ方の提案です。この淹れ方じゃないと淹れられないというわけではありません。もっと気軽に中国茶を楽しんでみてくださいね」

さらに、辻本さんから教えていただいたのは、中国茶とドライフルーツとの相性のよさ。グリーンレーズンやミカンのドライフルーツと一緒にいただいたら、相性抜群でした!

取材後さっそく蓋碗を買って帰った私。中国茶との楽しい毎日が始まりそうです。

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悟空茶荘
住所:神奈川県横浜市中区山下町130
最寄り駅: JR京浜東北根岸線「石川町駅」より徒歩7分
みなとみらい線「元町・中華街駅」より徒歩7分
電話番号:045-681-7776
営業時間:
平日 1F/11:00~20:00  2F(喫茶)/11:30~20:00(LO.19:15)
土曜 1F/11:00~20:00  2F(喫茶)/11:30~21:00(LO.20:15)
日曜 1F/10:30~20:00  2F(喫茶)/11:00~20:00(LO.19:15)
(季節により変動あり)
休日:第3火曜
URL:https://www.goku-teahouse.com/

 

撮影 古家佑実
取材・文 諸根文奈

 


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