vol.11  西荻窪のセラピーカフェで、びわの葉温灸体験

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2018.08.29

「年齢を重ねると、女の人はこころもからだも、いろいろありますよねぇ」。
フォトグラファー・大段まちこと、フリー編集者・井尾淳子、「お年ごろ」を迎える2人が「こころとからだ」を元気にする浄化スポットを訪ねます。


酷暑続きの夏、いかがお過ごしでしょうか。体力落ちまくり…な私たちは癒やしを求め、東京・西荻窪にある「暮らしのいろいろ ていねいに、」さんを訪れました。「食べる(カフェ)」「住む(不動産仲介)」「安らぐ(セラピー)」「学ぶ(ワークショップ)」という4つのジャンルを1つのお店で運営しているのは、店主であり、はり灸師の福田倫和さんです。


ぎっくり背中の大段さんが、「びわの葉温灸」を体験!

JR西荻窪駅の南口から、神明通りを歩いていくと、築50年以上のアパートを改装したお店「暮らしのいろいろ ていねいに、」があります。


大段
 こちらのお店、以前井尾さんと「お灸のセルフケア講座」を受けにきたことがあります。

福田 そうでしたね。今日もよろしくお願いいたします。

井尾 よろしくお願いします。私たち、夏の暑さにやられてヘロヘロで……。福田さんは、びわの葉温灸やはり灸指圧の施術をされているんですよね。

大段 うぅ、そしてじつは私、今朝起きた時から「ぎっくり背中」一歩手前になってしまいまして……。イタタタ。

井尾 なんと! だ、だいじょうぶですか!

福田 それじゃあ、早速施術をしましょうか。ぎっくり腰やぎっくり背中のような症状には、はりが効果的ですが、苦手な方にはびわの葉温灸と指圧をしますよ。

大段 本当ですか〜。びわの葉温灸に興味があるので、そちらでお願いします!


昭和レトロなカフェスペースの扉をそっと開けると……。


いい感じのセラピールームが!


「セラピールームの中も、落ち着いた雰囲気ですね〜」(大段さん)


お疲れ女子に効く「びわの葉」

井尾 では、施術の準備をしながら、お話を伺いたいと思うのですが。びわの葉温灸は、びわの葉を肌にかざして、その上からお灸で温めるという治療法ですよね。

福田 そう、そうです。お腹、背中、手足と全身をまんべんなく温めて、最後に指圧をして、からだの奥の方まで温めていきます。

大段 気持ちよさそう…。

井尾 私は以前体験したことがあるんですけど、その日ずっと、お腹がポカポカしてよく眠れました。

大段 へぇ〜。びわの葉には、どんな薬効があるんですか?

福田 びわの葉は古来より、万病を治す「大薬王樹(だいやくおうじゅ)」と呼ばれていました。薬効については諸説あるんですが、免疫を高めたり、胃腸の調子を整えたりする作用があると言われています。インドでは数千年前から行われている療法でもありますね。

井尾 免疫を高める。疲労が溜まりがちなお年ごろ女子にはぴったりですね。そのほか、どんな症状の方におすすめですか?

福田 やっぱり冷えが強い方、全身の循環が悪い方ですね。あとは体力がなくて弱っている方。温灸自体にリラックス効果があるので、精神的に疲れている方には鍼より温灸がおすすめです。

こちらが、びわの葉温灸に使用するもの。「温灸には、もぐさを棒状にした“棒灸”を使用します」(福田さん)


大段 
びわの葉って、大きいんですね。温灸には乾燥した葉ではなく、摘みたてのフレッシュな葉を使うのも知りませんでした。

福田 びわの葉温灸を行っている治療院の中でも、摘みたての葉を使って温灸をしているところは、じつは珍しいんですよ。

2人 へぇ〜。

井尾 たしか、びわの葉温灸の予約が入ると、福田さんみずから、近所のびわの樹まで葉っぱを収穫に行かれると聞きました。

福田 はい、自転車を飛ばして(笑)。翌年の夏のために、びわの葉をたくさん収穫しておいて、秋くらいからびわの葉エキスも作りはじめます。

びわの葉を焼酎に漬けて作る「びわの葉エキス」。虫刺されに効果があるそう。「炎症を止める作用があるので、水で薄めるなどして、口内炎の方が使うこともあるようです」(福田さん)


びわの葉温灸を実況中継!

さて、ここからは大段さんのびわの葉温灸施術を実況中継でお届けします! フォトグラファー施術中により、音声のみでお楽しみください(笑)。


福田
 大段さん、背中が相当、張っていますね。

大段 長時間、車の運転をしたせいかもしれません。うつぶせになると、微妙に背中が痛い…。

井尾 フォトグラファーは体力勝負ですからねぇ。

福田 背中を温める前に、まずは足からほぐしていきましょう。足と背中は経絡でつながっているので。

大段 おー。じんわり、あったかくなってきました〜。

井尾 解説しますと、現在、足から腰、腰から背中へと、びわの葉をかざしながら、大段さんを温め中です。福田さん、これはからだのツボを起点に温めているんですか?

福田 そうです。背中にもツボはたくさんあるので。大段さん、背中の右側が相当張っているので、追加でせんねん灸*も、背中にやっていきましょう。

大段 うれしいです! 

井尾 背中のお灸は、自分では絶対できないですもんね。

大段 背中と足と、同時に温灸ができるというのはいいですね〜。すごく気持ちいいです。

福田 最後に指圧もしましょう。

大段 ありがとうございます! …しかし、ふくらはぎのパンパンさと、指圧の痛気持ちよさとで、なんか汗が出てきました…。効いてきた感じがします〜。

福田 ふくらはぎのちょっと下あたりは老廃物が溜まりやすいので、お風呂上がりや寝る前にセルフマッサージをするといいですよ。

大段 ふわーっとほのかにあったかくて、とにかく気持ちがよかったです〜。

福田 よかったです。ぎっくり背中のような症状の場合、びわの葉温灸は即効性で治すわけではないので、今日は安静にしてくださいね。

大段 はい。そうします。

 
*せんねん灸…セネファ株式会社によるお灸商品シリーズ。


施術後には、生姜入りの梅醤番茶を。夏の疲れが溜まったからだに、じんわり。


暮らしの延長線上にある「場所」づくり

井尾 ところでこちらのお店はカフェですが、なぜお灸のメニューもあるのでしょう。

福田 僕はもともと、はり灸師なんですよ。この店をはじめる前は、長野県安曇野市にあるホリスティックリトリート「穂高養生園」で、はり灸師として治療プログラムを担当していました。

井尾 では福田さんは、ずっとはり灸師として活動を?

福田 いえ、大学卒業後はサラリーマンをやっていました。メーカーの営業だったんですけど。でも、もう少し学ぶことを深めてみたいと思うようになって、企業を辞めて、いろいろ勉強したんです。西洋医学とか心理学とか、お寺に1週間くらい、体験修行に入ったこともありました。

井尾 いろいろされたんですねぇ〜。

福田 それで、いちばんピンときたというか、面白いなと思ったのが「自分の健康は、自分でケアしていく」という考え方の東洋医学でした。前述の穂高養生園も、同じコンセプトだったんですよ。

大段 なるほど。そのコンセプトが、今のお店にも生かされているんですね。

福田 そうですね。ただ自分の場合はもう少し、「暮らしに近いところで」という思いがありました。穂高養生園は素晴らしいところなんですけども、非日常的な場所だけに、みなさん結構、疲れを溜めに溜めてヘトヘトになってから来られるんですね。

井尾 あぁ〜(笑)。

福田 そこまで蓄積してしまう前に、日々の生活の中で、疲れを小出しに出来るような場所を提供したいなと思ったんです。普段、仕事で忙しい方が仕事帰りにちょっと寄って、安全で美味しくて体にやさしい食事を食べて、お灸で安らいでほっとしてから帰るような。

2人 なるほど〜。

 

「自分の健康は自分でケアする」というコンセプトから、お灸のセルフケア講座も行っている福田さん。次回は、初心者でも簡単にやり方を覚えられるお灸の方法について紹介します。お楽しみに!


▼Profile
大段まちこ
フォトグラファー。かわいいもの、雑貨、ファッションなどをテーマに女性誌やライフスタイル誌で活躍。
井尾淳子
フリー編集者。子育て雑誌の編集経験を経て、現在は書籍、Webコンテンツなどの編集、執筆を中心に活動。

 

Writer's Profile
福田 倫和

「暮らしのいろいろ ていねいに、」管理人、はり灸あん摩指圧マッサージ師、宅地建物取引士。西荻生まれの西荻育ち。大学を卒業後、メーカー勤務を経て東洋医学の道へ。6年間穂高養生園で勤め、2013年地元に西荻で「ていねいに、」開業「ていねいに、」でははり灸などのセラピー、不動産仲介、お灸講座などを担当している。営業時間や施術の予約などの詳細はこちらを参照。http://teineini.com


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