vol.13  最近気になる「油」のハナシ ~オメガ3オイルの底力を知る

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2018.10.04

「年齢を重ねると、女の人はこころもからだも、いろいろありますよねぇ」。
フォトグラファー・大段まちこと、フリー編集者・井尾淳子、「お年ごろ」を迎える2人が「こころとからだ」を元気にする浄化スポットを訪ねます。

お年ごろ女子のみなさんは、毎日の食事の「油」のこと、どうしていますか? オリーブオイルやココナッツオイル、菜種油など種類がたくさんある中で、果たしてどれが正解なのか? そこで今回私たちが出会ったのは、オメガオイル料理研究家のオメガさと子さん。看護師としても20年のキャリアをもつさと子さんに、正しい油の摂り方と、その最新事情について伺いました。


「油はすべて悪者」と思っていませんか? じつは油にも「からだにいい油」と「からだに悪い油」の2種類があったのです!


「積極的に摂った方がいい」油があった!

井尾 さと子さんと以前知り合った時、お名前のインパクトにまずびっくりしました。

大段 「オメガさと子さん」ですもんね。たしかに、インパクト大。

さと子 はい(笑)。油の中でも最も重要な「オメガ3」のことがもっともっと広がるようにと思って、インパクトのある屋号にしました。

井尾 なるほど。思い切りましたね〜。

大段 「オメガ3がいいらしい」ということは、なんとなく知ってはいました。でも「油の中で最も重要」とまでは知らなかったです。

井尾 私も。というか油って、なるべく控えたほうがいい食材なのでは?

さと子 たしかに、以前はそういうイメージがありました。でも、2015年にアメリカの農務省が発表した栄養ガイダンスで、その認識がガラッと変わったんですよ。

2人 へぇ〜!

さと子 以前、油は「控えたほうがいい食品」カテゴリーのトップでした。ところが同じ油でも、魚やえごま油などに含まれるオメガ3オイルは、「積極的に摂るべき食品」のカテゴリーに変わったんです。バターやラードなど、動物性油脂が控えたほうが良いカテゴリーであることは、これまでと変わりませんが。

井尾 全然、知りませんでした!


*バターの中でも、グラスフェッドバター(牧草を飼料として育てられた牛のミルクからできるバター)はオメガ3成分が入っているのでおすすめです。


「私のバイブルです」(さと子さん)。写真は、オメガ3系オイル研究の第一人者として知られる、麻布大学教授の守口徹氏の著書『カラダが変わる! 油のルール』(朝日新聞出版社)。目下、守口教授のもとで学んでいる最中というさと子さん。


オメガ3には、アンチエイジングやダイエット効果も!

大段 改めて、オメガ3オイルとはどういう油なのか、教えていただけますか。

さと子 オメガオイルには①オメガ3②オメガ6③オメガ9と、3つのタイプがあります。中でも意識的に摂っていただきたいのは、断然「オメガ3」の油。具体的な油の種類については、下の表を見てください。

オメガ3の油(摂るべき油)オメガ6の油(控えるべき油)オメガ9の油(加熱調理に向く油)
・魚の油・サラダ油 ・オリーブオイル
・えごまオイル・ごま油・米油
・アマニオイル・大豆油・菜種油
・サチャインチオイル ・コーン油・紅花油

さと子 オメガ3オイルをいちばんにおすすめする理由は、本当にたくさんあるんです!お年ごろ女子の方々の関心事でいうと、組織を再生し、細胞膜を作る働きがあることから、肌はもちろん臓器まで、全身の老化を内側から防いでくれる働きがあります。

井尾 アンチエイジング効果が期待できる! 

大段 カロリーの点では、オメガ3はどうなのでしょう。

さと子 カロリーはどの油も同じですが、オメガ3に関しては、細胞を作るほうにエネルギーが使われます。体温を調節する細胞を活性化するので、代謝を上げて、体重や体脂肪の増加を抑えてくれます。

井尾 油なのに、アンチエイジングにダイエット効果とは。オメガ3、すごい!


「油の種類が多くて、何がいいのか迷う!」という人のために、さと子さんがすすめているのが写真の組み合わせ。オリーブオイル(写真左)と、サチャインチオイル(写真右)。「サチャインチオイルは、ペルーに生息するサチャインチの種子から搾った、比較的新しい品種です」(さと子さん)


常備する油は、2種類だけでOK!

大段 油もこんなに種類があると、どれをどういう風に摂ればいいのか迷います。

さと子 ですよね。なので私はいつも、「家に常備しておく油は、オメガ3と9の油だけでOK」とお伝えしています。たとえば、「えごまオイルとオリーブオイルの2本」とか。えごま油は、えごまの種子から搾った油で、しそ油とも呼ばれています。サラッとしてクセがないので、生のままいろいろな食品にかけて摂取できますよ。

大段 オリーブオイルなどの9の油は、OKなんですね。

さと子 はい。オメガ9の油は、3種類の油のうち、いちばん酸化しにくいです。また、オメガ3は加熱に弱いので、炒めものなどの調理には9の油をおすすめしています。

井尾 そして「6の油は不要」と。

さと子 オメガ3とオメガ6は、柔軟で丈夫な細胞膜を作る材料となります。ですが外食はじめ、加工食品やファストフードなど、私たちの身近な食品に多用されているので、現代人はオメガ6の油を過剰摂取しているんですよ。じつは、それがとても問題で。

井尾  というと?

さと子 オメガ6を過剰に摂ると、アトピーや花粉症などのアレルギーを誘発するほか、がんや心疾患のリスクを高めるという報告も学会などでされています。

大段 なんと。つまり、もう十分すぎる6の油は減らして、3の油を摂りましょう、ということですね。

さと子 3と6は正反対の作用をもつ油です。6の油は、摂りすぎると細胞や血管など、からだに様々な炎症を起こすのに対して、3は細胞膜を作り、傷ついた細胞や血管の炎症を抑えたり、修復したりする働きがあります。オメガ3オイルは、からだの機能を正常に戻してくれる油なんですよ。


オメガ3が圧倒的に不足している私たち

写真は、さと子さんがプロデュースした韓国産「オメガ3無農薬えごまオイル(ポーションタイプ)」(3,024円税込)。「一日の摂取量の目安3gずつのポーションで、酸化しにくい100%遮光の個別包装にしています」(さと子さん)。購入はこちら


大段 オメガ3が重要であると同時に、6の摂りすぎは怖いということもよくわかりました。

さと子 良かった! それからお二人、じつは脳の約65%は油(脂質)でできている、ということはご存じですか?

2人 えーっ!

さと子 脳に6の油ばかりが運ばれると、うつ病や認知症の原因にもなるといわれています。とくに「意欲」や「やる気」を司る「海馬」という脳の部位が活性化するには、オメガ3の油が必要です。

井尾 気分の落ち込みやイライラ、という意味では、更年期障害とか月経前症候群(PMS)の改善にも、オメガ3は関連がありそうですね?

さと子 まさに。更年期もそうですし、10人に一人がなるといわれている産後うつも、お母さんの体内のオメガ3が胎児に奪われて不足することが原因といわれています。実際に、オメガ3をまったく摂取しないマウスが、子どもを攻撃したという実験報告もあるんですよ。

井尾 こ、こわい!

大段 そんなに大事な栄養素なのに、オメガ3の情報が今まであまり広まっていなかったのはなぜですか?

さと子 それは、かつて日本人の食生活の中心は魚だったからです。魚の油で、オメガ3を自然と摂取できていたんですね。ところがライフスタイルが大きく変化した現代では、老若男女を問わず、魚よりも肉類の摂取量が上回ってしまいました。

井尾 たしかに魚は料理に手間がかかるとか、都心部では値段が高いとか、忙しい私たちにはハードルが高いんですよねぇ。

さと子 そう、忙しい現代人のライフスタイルでは、毎食魚を摂るのは大変。そこで私は、料理に回しかけるだけで効率よくオメガ3を摂取できる、えごまオイルや亜麻仁オイルなどを上手に活用することをおすすめしています。


魚でオメガ3を摂るのが難しい時は、えごま油などのオイルを回しかけるだけでOK。写真は、前述の個別包装のえごまオイル(1袋)としょうゆをアボカドにかけたもの。簡単なのに、とっても美味しい!


いい油にお金をかけるのは、人生の先行投資!

大段 ところでさと子さんは、なぜ看護師からオメガ3研究家へと転身を?

さと子 暴飲暴食などの乱れた食生活が原因で、私の父は49歳の時に脳梗塞で倒れ、半身マヒになりました。そして私自身が看護師として、血管カテーテル室に勤務していたことで、脳梗塞や心筋梗塞で運ばれてくる方を多く目の当たりにしてきたことも影響していますね。

大段 大変なご苦労が続きましたね(しみじみ)。

さと子 脳梗塞の場合はマヒが残ったり、言語障害でうまくしゃべれなくなったり。父の場合も、病気以前のバリバリ仕事をしていた生活から一転、車いす生活になりました。人生がガラリと変わってしまい、たとえ手術などで命を取りとめたとしても、不自由な生活が続く……。そこに対して、悶々とした気持ちを抱えていました。それで、もともと好きだった料理で栄養学を勉強する中で、オメガ3の存在を知ったんです。

井尾 病気になってしまった人ではなく、なる前の人の健康を守りたい、ということですね。

さと子 はい。オメガ3の力を知った以上は、知ったなりの責任がある。それを伝えなければいけないとも思いました。健康寿命を伸ばすことが、私の役割かなと。

大段 健康って、「知らない間に蝕まれていた」ということがありますよね……。

井尾 本当に。「魚が高い」とか、「サラダ油のほうが普段使いには安い」とか言ってる場合じゃなかった!(笑)

さと子 実際、病気になってしまったら、魚や油よりも何倍も高い医療費を払わなければなりません。でも健康でさえいれば、仕事もできるし旅行もできるし、新しいチャレンジもできる。良質な食べ物にお金をかけることは、人生の「質」を良くするための先行投資と考えていただきたいなと思います。


一時的なブームで終わる食品とは一線を画して、「どの年代にも必要!」という、オメガ3オイルの底力を実感。次回はオメガ3オイルを使った簡単レシピ、習慣化するコツを紹介します。正しくパワーを発揮させるために、次回も必読ですよ!


▼Profile
大段まちこ

フォトグラファー。かわいいもの、雑貨、ファッションなどをテーマに女性誌やライフスタイル誌で活躍。
井尾淳子
フリー編集者。子育て雑誌の編集経験を経て、現在は書籍、Webコンテンツなどの編集、執筆を中心に活動。

 

Writer's Profile
オメガ さと子

看護師歴20年のうち、7年間を血管カテーテル室(血管専門治療室)で勤務し、心筋梗塞や脳梗塞、ガン患者などのケアに携わる。自身の父親が脳梗塞になった経験も加わり、血管や脳を健康に保つことの重要性を伝えたいと奮起。食品の中でも動脈硬化予防効果の高いオメガ3オイルを使用した料理のレシピ提案や商品開発、オメガオイル料理セミナーや講演活動を通じて、1人でも多くの方の「健康寿命を伸ばす」ことを自身の役割として活動中。
https://www.omegasatoko.com


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