看護師歴20年のうち、7年間を血管カテーテル室(血管専門治療室)で勤務し、心筋梗塞や脳梗塞、ガン患者などのケアに携わる。自身の父親が脳梗塞になった経験も加わり、血管や脳を健康に保つことの重要性を伝えたいと奮起。食品の中でも動脈硬化予防効果の高いオメガ3オイルを使用した料理のレシピ提案や商品開発、オメガオイル料理セミナーや講演活動を通じて、1人でも多くの方の「健康寿命を伸ばす」ことを自身の役割として活動中。
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「年齢を重ねると、女の人はこころもからだも、いろいろありますよねぇ」。
フォトグラファー・大段まちこと、フリー編集者・井尾淳子、「お年ごろ」を迎える2人が「こころとからだ」を元気にする浄化スポットを訪ねます。
「毎日の食事にオメガ3系オイル(えごま油や亜麻仁油)を取り入れることが、いかに重要か」をお伝えした前回。アンチエイジング等の美容効果はもちろん、生活習慣病予防や脳の活性化についても、高い効果が実証されています。そこで今回も、オメガオイル料理研究家のオメガさと子さんが登場! オメガ3オイルを使った簡単・美味しい&時短にもなるレシピを紹介します。
「オメガ3を手軽に摂取できる」と、巷で話題のサバ缶。「サバ水煮缶には、オメガ3系脂肪酸のDHAやEPAが豊富に含まれています。なので魚の缶詰は、ツナ缶よりもサバ缶推しです!」(さと子さん)
大段 前回のお話を伺って、「現代人の私たちには、オメガ3オイルが圧倒的に不足している」ということがよくわかりました。
井尾 本当に! で、その「足りていない」を前提にすると、私たちは一日どのくらいのオメガ3オイルを摂取すべきなんでしょうか?
さと子 男女差や年齢、活動量、病気の有無で異なりますが、オメガ3オイルの一日の目標摂取量は1.8~2.4gくらい。えごま油や亜麻仁油などのオメガ3オイルを、ティースプーン1杯〜大さじ1杯をぜひ毎日摂ってください。
井尾 ティースプーン1杯ですか。そう多い量ではないですねぇ。
大段 でもオメガ3オイルは加熱NGなので、冷たい料理ですよね? サラダや豆腐にかける……などでしょうか。でも毎日それだと飽きてしまって、長続きしないような……。
井尾 たしかに。オメガ3を毎日ちゃんと摂りたいけれど、「実際、どうすれば習慣化できるの?」と思った読者も多い気がします。
前職は、血管カテーテル室に勤務する看護師だったオメガさと子さん。オメガ3オイルのパワーを知ったことから、「1人でも多くの方の健康寿命を伸ばす」ことを目標に、オメガ3オイル啓蒙のため活動中です。
さと子 ですよね。でも、ご安心を! オメガ3オイルは、じつはどんな料理にも合うんです。サラダや豆腐だけではなく、調理したものにかけてもOK。たとえば、お味噌汁にティースプーン1杯、回しかけるだけでもいいんですよ。
大段 えっ! 熱々のお味噌汁もアリですか?
井尾 熱いものにかけたら、加熱されちゃいそうですが。
さと子 オメガ3オイルが加熱によってダメージを受けるのは、180度5分以上からです。180度というと、フライパンにオイルを引いて加熱するくらいの温度ですね。
井尾 なるほど〜。
さと子 なので、調理後のものにかけるのは大丈夫なんです。お味噌汁は自然に冷めますし、どんなに熱々でも180度にはなりませんから。
大段 ずっと「冷たい料理にかける」しか、ダメだと思っていました〜。
さと子 パスタとか、オリーブオイルで炒めたメニューの上からかけてもいいですよ。ほかにもヨーグルトやトマトジュース、納豆に入れるという方もいますね。
井尾 急にハードルが下がった感! それなら簡単に実践できそうですね〜。
さと子 オイルだけでなく、最近注目されているサバ缶などの加工食品を上手に取り入れるのもテ。サバやイワシなどの青魚には、「DHA」や「EPA」と言われるオメガ3系の脂肪酸が豊富に含まれているんです。
大段 そういう意味では、たしかにサバ缶は便利ですね。
さと子 DHAは脳を活性化、EPAは血液中の中性脂肪を下げて血液をサラサラにし、動脈硬化を防ぐアンチエイジング効果があるんです。
さと子さん考案のオリジナルレシピ、サバ味噌煮缶を使った簡単スパイシーカレー。詳しいレシピはこちら
ここで、さと子さんオリジナルレシピのサバ缶を使ったカレーが登場!
2人 わー、美味しそう!
さと子 ぜひ、召し上がってみてください。
井尾 甘みのあるサバ味噌煮と、スパイシーなカレーとのバランスがいいですね〜。
大段 甘みと辛みを一緒に食べると、一層美味しいです〜。
さと子 よかったです! これはサバの味噌煮缶を使うのと、カレールウではなく、カレーパウダーを使うのがポイントなんですよ。
大段 というと?
さと子 植物性油脂を使用したルウではなく、ウコンやクミンなどのスパイスのみで作られているカレーパウダーを使ったほうが、酸化した油の摂取を控えることができるんですよ。
井尾 なるほど〜。サバ缶とカレースパイスさえ常備すれば、あとは家にある野菜でできちゃいますね。
大段 早速、作ってみます。
次に出てきたのが、「有機レモンを使った簡単オメガドレッシングのカルパッチョ」。こちらも、さと子さんが考案したオリジナルレシピです。
井尾 わー。また美味しそうなメニューが!
大段 オメガ3オイルを使ったドレッシングなんですね。さっぱりしていて、こちらもとっても美味しいです。
さと子 ありがとうございます! 皮も種も、丸ごと使えるのは有機レモンならでは。これも作り方は簡単ですよ。
井尾 種も入れちゃうんですね!
【有機レモンを使った簡単オメガドレッシングの作り方】
材料
*約1週間、冷蔵庫保存可能です。
さと子 ドレッシングも、なるべくならその都度手作りするのがおすすめです。加工された市販品はどうしても、オイルの酸化が早くなってしまうので。
井尾 ドレッシングとか、作りおきができるものは時短になるし、なにかと助かります!
さと子さんいわく、「主宰している料理講座で、いちばん人気のメニューです」という、「新にんにくとしらすの絶品オリーブオイル漬け」。詳しいレシピはこちら
さと子 作りおきできるメニューを、もう1品ご紹介しますね。こちらはオメガ3ではなく、オメガ9系オイルのオリーブオイル漬けですが、加熱せずに使用することで酸化を抑えることができます。
大段 パンに乗せて食べると美味しいですね〜。
さと子 野菜とあえてサラダにしたり、パスタにからめたり。フードプロセッサーにかけると、バーニャカウダソースになります。 いろいろ応用できるので、作りおきしておくと便利ですよ。
井尾 それに、にんにく臭があまりしないですね。
さと子 にんにくを皮つきのまま、丸ごと茹でているんです。そうすることで、ほっくりとして甘くまろやかになります。丸ごと茹でると、簡単に皮がむけて包丁要らずです。
大段 やっぱり、油の敵は「酸化」なんですね。
井尾 素朴な疑問ですけど、酸化した油がからだに良くないのはなぜですか?
さと子 酸化した油を摂取すると、活性酸素が多く作られてしまい、からだも酸化します。すると、からだが老化したり、細胞が炎症を起こしたり。
井尾 ははぁ。
さと子 炎症を起こすことによって、今度は細胞や血管の中の壁が傷ついてしまいます。傷ついたところは、がん細胞になってしまうことも……。
井尾 怖い……。
大段 油の酸化を軽くみてはダメですね。
さと子 本当にそうなんです。それに油は全般的に、光(劣化)・空気(酸化)・熱(劣化)に弱く、オメガ3オイルはとくに、他のオメガオイルに比べるとデリケートなんですよ。
大段 なるほど。たしかにオリーブオイルは、ほとんどが遮光性の瓶に入っていますよね。
さと子 オメガ3のえごま油や亜麻仁油も、遮光性の瓶に入っているものを購入していただくのが原則で、開封後は冷蔵庫保存。開封後1か月以内に使い切るようにしてください。
井尾 ハッ。少し前に購入したえごま油、冷蔵庫に入れてない……。そしてすでに、1か月以上経ってます……。
大段 知らない人が多いと思うので、そこは重要ポイントですね。
さと子 はい。せっかくのいい油なので、正しい知識で取り入れていただきたいと思います。
……この取材から約1か月。毎日、何かしらの方法でオメガ3オイルを摂取している私たち。
大段 熱いものにも冷たいものにもかけていい、というのがいいですよね。
井尾 簡単なので、私もめずらしく習慣化しました(笑)。とくにハマっているのがヨーグルトがけ。
大段 私は、お味噌汁に入れています。
さと子さんいわく、「2か月くらい継続すると、だんだん効果が実感できるようになりますよ」とのこと。お年ごろ女子のみなさまも、ぜひお試しください!
大段まちこ
フォトグラファー。かわいいもの、雑貨、ファッションなどをテーマに女性誌やライフスタイル誌で活躍。
井尾淳子
フリー編集者。子育て雑誌の編集経験を経て、現在は書籍、Webコンテンツなどの編集、執筆を中心に活動。
看護師歴20年のうち、7年間を血管カテーテル室(血管専門治療室)で勤務し、心筋梗塞や脳梗塞、ガン患者などのケアに携わる。自身の父親が脳梗塞になった経験も加わり、血管や脳を健康に保つことの重要性を伝えたいと奮起。食品の中でも動脈硬化予防効果の高いオメガ3オイルを使用した料理のレシピ提案や商品開発、オメガオイル料理セミナーや講演活動を通じて、1人でも多くの方の「健康寿命を伸ばす」ことを自身の役割として活動中。
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